終わりのない闘病生活。心の断捨離。過去と現在と未来の私。|最終回・機能不全家族とPTSD

終わりのない闘病生活。心の断捨離。過去と現在と未来の私。|最終回・機能不全家族とPTSD

こんにちはこんばんは。氷野です。

前回までは、紫絵里さんの病気の発症とその原因、解決のための闘い、その中で触れたご友人の優しさ、そして闘病生活の中で抱いた疑問について書いていただきました。

最終回となる今回は、現在も戦い続けている紫絵里さんの闘病生活の様子と、現在の紫絵里さんについて書いていただきました。

見えない終わり。

治療の状況

こんにちは、紫絵里です。

第一回に書いたわたしの症状を覚えてくれていますか?

【PTSD】 【統合失調症】 【パニック障害】 【うつ病】 【睡眠障害】 【摂食障害】

これらが、わたしの症状です。

そして、長きに渡り下記の治療を試みました。

・通院治療(投薬治療)
・入院治療2回(薬物治療、面談)
・カウンセリング(1回90分・2週に1回)

ですが何年経っても心に根を張り続けている病気は、様々な症状でわたしを困らせ続けています。

こびりついた症状

フラッシュバックは毎日のように起こり、過去と現実の境目を失くします。

現在起こっているような生々しさ。

いつまでも忘れられない父親との忌まわしい記憶。

本当は忘れてしまいたいのに、いつまでもつきまとう影。

過去が「忘れるな」と言っているように感じます。

父親に少しでも似た人を見かけた時は、体が硬直して過呼吸を起こしてしまいます。

そして、今でも慣れない男性が怖くて、近所から聞こえる声に震えます。

宅配便の方も苦手です。

そして相変わらずの幻覚と幻聴。

パニック発作には波があり、大波が来ると容赦なく飲み込まれます。

「どんな風になるの?」 と発作時のことを聞かれても 「死んでしまうのではないかと思うくらい怖い」 としか答えようがありません。

なった者にしか分からない恐怖です。

広い場所が苦手…予期不安が始まるともう無理 …やはり的確な表現がみつかりません。

病気は私にとって「闘うもの」。

テレビでコメンテーターや専門家が訳知り顔で言う言葉。

「病気とうまく付き合うのが1番ですよね」

…アホ抜かせ!

「病気は敵であり、仲良くなんて出来るか!」

テレビにリモコンを投げつけますね 笑。

【闇】という漢字…

この病気の恐ろしいところは 【完治が無い】 と言う残酷さだと思います。

実際に医師からは 「一生治らない」 と言われています。

症状に振り回される毎日を続けていくうちに、疲れ果て、投げ出したくもなりました。

こんな日々がこれからも続くのかと思うと、お先真っ暗でした。

まさに闇の中。

闇の…

闇…

あー!

紙に【闇】と大きく書いてみました。

【門】に囲まれているせいで、【音】が聞こえなくなってるのことに気付いたのです。

これは正に、わたしの状態でした。

自分に問いかける

周りの声は聞こえているかな? 心の声は聞こえているかな?

長年の治療法は間違っていなかったはずです。

しかし、わたしの考え方は正しかっただろうか?

薬に頼り過ぎてはいなかったか?

医師の言うことを聞くだけで、自分の間口は閉じていなかったか?

心ある人からのアドレスを真剣に受け止めていただろうか?

ヤバい。 自ら闇に飛び込んでいた! 抜け出さなければ! どうしよう? そうだ! 【門】の囲いを取っ払おう!!

心の断捨離。

自分の中の不要な物を断捨離しようと決意しました。

・両親に対する怒りと恨み
・自己否定

怒りや恨みからは、負のみしか生まれない。

自己否定をしたら、自分が可哀想。

もう要らないからポイッとしよう! はい、第1回目の断捨離完了!

こうやって少しずつ、要らない物を捨てていこう。 こうやって少しずつ、重たすぎる荷物を降ろしていこう。

終わりの見えない治療ならば、せめて見晴らしを良くしておこう!

これがわたしが見つけた 【生きる上での心棒】です。

過去…

まだ「最中」にいる。

発症から約20年の月日が経ち、改めて過去を振り返ろうとしましたが、わたしにはまだ出来ませんでした。

理由は「まだ最中」だからです。

狂った親子関係だったことは明確であり、そのせいで深刻なこころの病気を抱えながら生きることになりました。

その事実は分かっていますが、その当時を思い返してみる作業は、わたしにはまだ荷が重すぎて出来ません。

いつの日にか 【過去のこと】 そのような位置付けが出来るようにと、今はそれを目指すしかないかと思います。

そして母になる。

家族に苦しめられたわたしですが、 今は夫と子供が2人います。

そして、母になりました。

いつの間に?と思いますか? 本当は家族のことは、あまり話したくありません。

しかし少しだけ書けるとしたら、子供たちは夫の連れ子です。

わたしは自分の血が通った子供を生むことを怖いと思いました。 ハッキリ言えば、「生みたくなかった」。

それはきっと自分の中に流れるものには、両親の血が混ざっているという嫌悪感と、これ以上その血を増やしたくない、そのような気持ちだと思います。

治療の一貫として、数年前から婦人科の薬を服用して、生理を止めています。

毎月その血を見る度に激しく心が乱れ、泣き叫んだり、暴れたりしていました。

医師と相談して、そのようにしました。

「子供たち」と「私」

話を戻して… 子供たちはわたしを「カカ」と呼びます。 「お母さん」 ではなく 「カカ」です。

わたしが母親になれるかと不安だった時に、子供たちがその呼び名を決めてくれたのです。

子供たちと接していると益々わからなくなることは、どうしてこんなに可愛い、愛おしい子供に、あんな残酷なことが出来たのか?ということ。

やはり人間ではなく、ただの鬼だったと、改めて思います。

わたしは子供たちと血が繋がっていないことを、悲しいとも、悔しいとも思いません。

血の繋がりなんて信じていない。血の繋がりがあるから甘えるのだと、【血縁】 という物に、強い拒否反応があるからです。

その気持ちは子供たちにも伝えてあります。

やっぱり【大人】にはなりたくない。

そして、 大人だからとか、 親だからとか、 そのような考えで、子供たちに対して感情を押し付けないようにしています。

「あなた達よりも、長く生きているだけ」
「あなた達よりも、少しだけ経験値が高いだけ」

ただ、それだけ。

決して偉くない。

決して正しくない。

わたしはやはり 【大人のカテゴリー】 には入りたくはない、そう思っています。

子供たちに対しては、 ただ、守る。

ただ、抱き締める。

ただ、愛していると伝える。

所詮はそれだけしか出来ません。

「夫」と「私」

夫は温厚で、強くて優しい人です。

わたしの過去を受け止めてくれ、 「病気のわたし」を理解しようと努めてくれています。

書くことは…これだけにしておきます。 大切過ぎて… テヘヘ 笑。

現在…

相変わらず闘い続ける。

現在のわたしですが、相変わらず症状に追い掛けられています 笑。 本当にしつこいですね。 なんならイケメンに追い掛けられたいです 笑。

しかし以前のよりは、苦痛を和らげられるようになりました。

毎日何かしらの症状、下手すれば全ての症状に襲われる日もあります。 しかし、嘆いても、悲しんでも、症状は治まらない。 ならばもう、どっしりと構えよう!

わたしが今1番困っているのは、パニック発作です。

パニック障害の方には共感していただけると思いますが、 いつ来るのかわからない不安。 発作が起きた時の底知れぬ恐怖。 怯えてしまいますよね? いつまでも慣れませんよね?

わたしはパニック発作に悩まされる日々の中で、同じパニック障害の方の体験談を聞いたり、ネットで読んだり、自らパニック障害だと公表されている「堂本剛さんのコラム」を読んだりと、とにかく情報収集をしました。

何故ならば、 「敵を知らないと戦えない」 そう思ったからです。 怯えて目を背けるのではなく、自ら敵陣に乗り込む気性は、元ヤンならではかもしれません 笑。

パニック発作の自分なりの対処法

その上で、わたし自身が行っている対処法は以下のみっつです。

【不安を感じたらミント飴やハッカ飴を舐める】

・ミントやハッカの成分は、精神安定に効果的だと医学的にも証明されています。

不安を感じたら口の中へポイッと入れて、飴を舐めていることに集中するようにしています。 飴は刺激が強めの方が効果的に感じます。

わたしの相棒は黒いパッケージの 《ホールズ・ハイパーミント》です。

【他の動作をして不安から気をそむける】

・不安感に襲われそうになったら、頭の中は「どうしよう、どうしよう」になってしまうため、飴ちゃんを舐めながらスマホをいじってみたり、眼球を上に向けて左右にキョロキョロしたり、他の動作をして発作の恐怖心から気持ちをそらすようにしています。

【発作よ、来るなら来やがれ!】

・1番の悪循環は「どうしよう、どうしよう」と焦ることだとわかっていても、その不安に支配されてしまいます。

ならばもう諦めて 「わたしは大丈夫だから、来るなら来やがれ!」 と開き直ります。

以上がわたしが実践している対処法です。

しかし症状や環境などは皆さん違うので、あくまでもご参考程度にと、お願いしておきます。

そして未来…

負けてたまるか。

様々な症状に追われる中でわたしが思ったことは、

「病気に心までは支配されたくない」
「されてはいけない」

ということです。

支配下にいたので余計にそう思うのかもしれませんが、
【心の自由までは奪われたくない!】
そう強く思います。

そのためには、自分自身が強くなる必要があると考えます。

今のわたしは 「気力のみで生きている」 といっても過言ではありません 笑。

強くなることは難しいですが、シンプルに考えれば意外と簡単かもしれません。

その答えを見つけることが、人生の大きな課題であり、大切なことのようにも思います。

答えは十人十色。

それぞれの答えが全て、正解だと考えます。

【大きな一歩を望まずに、 小さくても確実な一歩を】 をモットーに、目の前にある事柄を1つづつ丁寧にやり遂げられるようにと、毎日を丁寧に生きるようにと、心掛けています。

そして自分を支えてくれている方々、関わってくれている方々に、感謝の気持ちを忘れずに。

「ありがとう」 「ごめんなさい」 を言える人であり続けたいと、今はそう思えるようになりました。

最後に。

ネット社会にもの申す。

20年の月日の流れの中で、世の中のハイテク化は著しく進みました。 その中で生きる身としては、ネット社会に対し、思うことがあります。

匿名だからと、知らない人を攻撃する、汚い言葉で揶揄する者たちは気付くべきです。

「あなたも加害者と共犯だ」と。

指先で弾いた文字で、誰かの心を壊してしまうかもしれません。

指先で弾いた文字に、責任は取れますか? 良く考えてみてください。

まだ見ぬ同士たちへ。

そして、 今現在、苦悩の渦の中で身動きが取れずにいる同士へ。

何も見えない 何も感じられない ならば、 何も見なくていい。 何も感じなくていい。 今はまだ、そのままでいい。

助けて欲しい 逃げたい 逃げられない ならば、 少しだけ勇気を出して「助けて」と 言える人は周りにいますか?

今回わたしが過去の辛い体験を書いたのは、同じ苦悩を抱えている方に「わたしだけではないんだ」 と、少しでも孤独感を取り除いて欲しかったからです。

手を振り上げてしまった「親」のみなさんへ。

そして、子供を虐待する、そのような気持ちを持っている方へ。

「振り上げた拳を広げて、その手でお子さんの頭を撫でてあげてください。」
「 どうしても殴ってしまうと悩んでいるならば、止めたいならば、 少しだけ勇気を出して、拳を広げてみてください。」

みなさんの 明日が、 未来が、 幸せでありますようにと、 切に願います。

ありがとうございました。

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