「元パートナーは不安から攻撃的になっていました」…12の境界性パーソナリティ障害の症例③|第10回・精神疾患を考える

「元パートナーは不安から攻撃的になっていました」…12の境界性パーソナリティ障害の症例③|第10回・精神疾患を考える

前回に引き続き、境界性パーソナリティ障害の症例について紹介していきます。

「元パートナーは不安から攻撃的になっていました」

1. 身体や心の状態、悩まされている症状などについて教えてください。

元パートナーが境界型のパーソナリティ障害でした。
極度の不安症状がみられ、欲求が満たされない場合などは強い希死念慮、自暴自棄的行為、性交渉による安心感の充足を得る様子がみられました。
また、全般的に近親者への攻撃的言動は常であり、とにかく攻撃や不信を抱くことで自らの精神的バランスを維持している、存在価値を見出している、そんなように思えました。

2. 病気のために社会や日常生活、人間関係等の中で困っていることを具体的に教えてください。

とにかく人(中でも近親者)を信じることができないことに困っていました。
したがって、周囲がいくら支えようとしても、自らがそれを破壊していく…にもかかわらず、それは周囲のせいだと、理由付けをして、自らの行動を顧みませんでした。
人を信じることが出来ないが故に、仕事やママ友のような集団に入っていくことができず、孤立してしまっていました。
理解しようとする人がいたとしても、距離感を保てない感情をぶつけ続けることで、相手が疲弊し、結局は孤立が続いてしまうことがよくありました。

3. 通院・診断に至るまでの経緯を教えてください。

元パートナーについては、 とにかく自分自身の状態を病気とは認識することはありませんでした。
自殺未遂を起こし、それを表面的な理由として通院させることができました。
しかしながら、根本的に自らを病気とは認めないため勝手な服薬のコントロールが見られ、自己評価をしてくれない医師の場合は何だかんだ理由をつけて通院を止めることがみられました。

4. 通算の通院歴

3. 3〜5年

5. 差し支えのない範囲で服用薬を教えてください。

プライベートなことと思い、深くは介入していませんので、処方名まではわかりません。
しかし、安定剤(リスパダール)のようなものを服薬していた気がします。

「他人の事が信用できずコミュニケーションが取れません」

1. 身体や心の状態、悩まされている症状などについて教えてください。

30歳のとき、最初はうつ病と診断されるほど落ち込みがひどく、やる気が起きず、仕事に行けなくなり、仕事のことを考えるとパニック発作を起こしてしまいました。
家事や育児も手につかないほど集中力がなく、いつも体がダルく、気分のムラも激しく、毎日しっかり眠れていませんでした。

2. 病気のために社会や日常生活、人間関係等の中で困っていることを具体的に教えてください。

とにかく人に依存してしまい、話を聞いてもらえないと
「この人は信用できない人なんだ」
と強く思い込んでしまいます。
ミスしても誰にも相談出来ず、誰のことも信用出来ないのでまともな会話が成立しません。
そのため、家庭でも仕事でも、人の話していることがきちんと理解できなかったり、自分の気持ちを表現することが苦手だったりするので、密なコミュニケーションが取りづらいです。

3. 通院・診断に至るまでの経緯を教えてください。

最初は自己肯定感が低く、希死念慮があり、自傷行為があったため心療内科を受診することになりました。
ですが、診察を繰り返していくうちにこれはうつ病ではないのでは?ということで心理テストとカウンセリングを受けて、境界性パーソナリティー障害だと診断されました。

4. 通算の通院歴

4. 5〜7年

5. 差し支えのない範囲で服用薬を教えてください。

不眠症に対してレンドルミン。
心身症の対応でデパス。

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