「見捨てられ不安と承認欲求の強さが人との壁になっています。」…12の境界性パーソナリティ障害の症例⑤|第12回・精神疾患を考える

「見捨てられ不安と承認欲求の強さが人との壁になっています。」…12の境界性パーソナリティ障害の症例⑤|第12回・精神疾患を考える

今回も、境界性パーソナリティ障害について症例を見ていきます。

「見捨てられ不安と承認欲求の強さが人との壁になっています。」

1. 身体や心の状態、悩まされている症状などについて教えてください。

常に情緒不安定で、見捨てられ不安がすごくあります。
特に、近しい人に対して、適切な距離が取りづらくなり、つい振り回してしまいます。
それで、近しい人に迷惑をかけてしまうことが悩みです。
離れられないのをわかっているのに、突き放したくなります。

2. 病気のために社会や日常生活、人間関係等の中で困っていることを具体的に教えてください。

見捨てられ不安が強いのと承認欲求が強いため、仕事の中で過度に周りの人達にビクビクしてしまったり、急にキレてしまうことがあり、迷惑をかけてしまっています。
そういうことがないように、なるべく人とは遠目に距離を取っているので、なかなか人と親しくなれず、壁を作ってしまいます。

3. 通院・診断に至るまでの経緯を教えてください。

最初は激しい落ち込みから始まり、クリニックに行ったらうつ病と診断されました。
ですが、度重なるオーバードーズ、リストカットがあり、主治医が躁うつ病と境界性パーソナリティ障害の診断をつけました。
何度か短い入院を繰り返し、ついた診断名です。

4. 通算の通院歴

5. 7年〜

5. 差し支えのない範囲で服用薬を教えてください。

デパケンR、サインバルタ、エビリファイ、セロクエル、ストラテラ、ベルソムラ

「恋人からの訴えで診断されました。」

1. 身体や心の状態、悩まされている症状などについて教えてください。

常に不安定で、人を振り回していないと気が済みません。
良くない事だとはわかりつつも、恋人や友人に辛辣な言葉をぶつけて、
「それでも君の事が好きだよ」
と言ってもらうことでしか心の平穏を保てません。
恋愛に関しては特にひどく、見捨てられ不安に駆られてひどく落ち込んだ後に必ず突き放し衝動に駆られて恋人にひどい態度を取るなどの行動をとってしまいます。
それを繰り返すため、恋人も私もお互いに消耗してしまっています。

2. 病気のために社会や日常生活、人間関係等の中で困っていることを具体的に教えてください。

仕事においても見捨てられ不安と突き放し衝動が見られ、仕事に定着する事ができません。
最初のうちは物覚えがいい新人、として順調に仕事ができるのですが、なぜか一定期間が過ぎると突如としてミスを頻発するようになり、ミスに対して
「呆れられているのではないか」
「がっかりされているのではないか」
という不安に駆られて疑心暗鬼に陥り、最終的に短期間で辞職する、ということを繰り返しています。
なにごとにおいてもとにかく衝動的で、
「見捨てられるくらいならいっそ嫌われたい」
という思いが払拭できないため、まともな人間関係が築けません。

3. 通院・診断に至るまでの経緯を教えてください。

初めはうつ状態・不眠について病院にかかりました。
それから仕事の状況や家庭環境などを相談するようになり、約2年後、発達障害と愛着障害の診断が下りました。
そのうちに恋人から先生へ、
「あまりに毎日のイライラがひどい」
「傷つけるような言動がひどい」
と訴えがあり、境界性パーソナリティ障害と診断されました。

4. 通算の通院歴

3. 3年〜5年

5. 差し支えのない範囲で服用薬を教えてください。

リボトリール、アトモキセチン、ミルタザピン、ゾピクロン

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